業務用エアコンは家庭用と比べて使用する電源が単相200Vと三相200Vで異なり、よりパワフルに空間を冷やしたり短時間のうちに快適な空気で満たすことができます。性能の差が家庭用との違いといえますが、広い空間を1台で賄うことから、本体が大きくて重量もあり、取付のハードルが上がっていることも違いの1つです。一般的に家庭用といえば壁掛けが主流ですが、業務用エアコンは天井に埋め込んだり、天井から吊り下げる形で取付けるタイプが主流となっています。つまり取付に必要な作業が異なるので、家庭用の設置実績が豊富なプロでも業務用エアコンは専門外という人も珍しくないです。
強力で大型なのに目立ちにくいのが業務用の特徴で、一言で表すことができるといえます。業務用のエアコンは慎重かつ1つ1つ確かな取付作業が求められるので、作業の妨げにならないように、事前の準備が重要になってきます。余裕を持って作業スペースを作ることも大事ですが、室内機を移動する搬入経路の確保も不可欠です。最初に室内機、次に室外機を取付けるわけですが、既存のエアコンがある場合はそちらを取り外す必要があります。
冷媒ガスを回収したり取り外してから新たに設置して配管、配線を接続する作業に入り、真空引きや気密テストを経て作業の完了となります。後は問題なく機能するか一通りチェックをして、清掃や梱包資材などの回収をすれば本当の意味の終わりですが、作業に手抜きがあると後々不具合が発生してやり直しになるので、手を抜かず集中してしっかり作業することが大切です。